枯れ葉だと思った?

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アケビコノハの羽でした!

山道を歩いていて、アケビコノハという蛾の羽を拾った。幼虫は主にアケビの葉を食べて育ち、成虫になると木の葉に擬態するから、アケビコノハ。名が体を表していて素敵な名前だ。

それにしても驚かされるのは、その見事な擬態っぷりだろう。裏側(2枚目に写ってる側)が上になった状態で落ちていなかったら、おそらく気づかなかったに違いない。

 

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葉脈を再現するだけでは物足りなかったのか、地衣類だかコケだかをワンポイントで配置してしまう、そんな芸の細かさには舌を巻かされる。

 

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先っぽに目を移せば、葉の先端部分を模した絶妙な造形。こちらも芸が細かい。

 

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こちらは数年前に撮影したアケビコノハの幼虫。

逆光なのでわかりづらいけれど、黒っぽい体に白色で独特な模様を描いた、一見目立ちそうな形態だ。背中に目玉模様まで背負っているし、枯れ葉になりすまして捕食者に見つからないような擬態を極めた親とは対照的だ。この親子の戦略の差はどこから来るのだろうか。調べてみたら面白いかもしれない。

生きた成虫を見つけるのは難易度が高そうだが、そのうち見てみたいなあ。