猟場の下見をするために山の中を歩いていて、大量の実をつけた気を見つけた。近づいてよく見てみると、なんと梨にそっくりな姿をしているではないか。
野生の梨の木を見るのは初めてなんだけど、こんなにたくさん実がなるなんて知らなかった。一つ一つの実は栽培種に比べてずっと小さいのに、あまりにたわわに実っているものだから重さで枝がしなっていた。
かじってみた。多少酸味が強かったけれど、市販の梨と同じ香りと、シャリシャリした食感だ。この時点まで、実は梨にそっくりな別の植物なのでは、という疑念もあったのだが、かじってみて確信した。こいつは梨の原種に間違いない。
手の届く範囲になっているものをもらってきた。これを使って菓子作りなどしてみようと思う。