2017年最後の鹿料理は鹿肉プロフでした

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3日前のこと。

大掃除をしていたら、夏に神戸のエスニック食材店で買ったバスマティライスが出てきた。インドカレーを自宅で作ろうと思ってスパイスを買いにいったのだが、たまたま入った店がその月末で閉店するということでセール価格になっていたので、調子に乗って一緒に購入したものである。

 

炎天下を歩き続けてたどり着いた店がセールをしていたので、私はタイミングの良さにに小躍りした。しんどい思いをして買いに来てよかったと思った。しかし買い物をはじめてものの数分で、喜びは落胆に変転することになる。

しょーもない店に入ってしまったからではない。逆だ。店の品揃えが素晴らしく、値段設定も(値引きされた分を除いても)かなり良心的であったからだ。

こんな素晴らしい店がなくなってしまうなんて悲しかったし、閉店するならするでもっと早く存在に気づいていればと悔やまれた。とはいえ、残念がってもどうにもならないので、せめて気になったものをポンポンと買い物籠に放り込んで在庫の現金化に協力することにした。

レジでは、女店主が常連らしい外国人と会話していた。

外国人客「店を閉めたら○○(おそらく東南アジアの地名)の家に住むの?」

店主「あそこはトッケイヤモリがたくさん出るからなあ...」

え、トッケイヤモリがたくさん出る家?めっちゃいいじゃん可愛いし、あでも不潔なのかなあ。たくさんものを買った勢いでいろいろ聞きそうになったが、なんとか口にした言葉は「とてもいい店ですねなくなるなんて残念です」という当たり障りのないものだった。

 

で、そんな風にして買ったバスマティライスで、鹿肉を使ったプロフを作ろうと思い立った。プロフはクミンで味付けされた中央アジアの炊き込みご飯のような料理で、よくわからないがパラパラとしたバスマティライスの食感に合う料理法のように思ったからだ。

結果は大当たりで、淡白な鹿肉を豊富な食用油(油をケチらないことがこの料理のコツだそうである)が包み込んでくれてしっとりとしている。コメは狙い通りパラパラとしていて、噛み応えのある鹿肉をのせて流れる川のようにとめどなく口に入ってくる。2017年はいろいろな鹿肉料理を試してみたけれど、エスニック料理との相性はかなり良いようだ。

 

最後になったけれど今年もよろしくお願いします。

店はとっくになくなっているはずだが、あの店主はどこで新年を迎えただろうか。

 

【参考サイト】

 

 

 

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