2023年5月23日

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12時に大崎で石川さん、安藤さん両人と落ち合って、中華料理屋で昼食をとる。

安藤さんは最近チャーハン部というのをやっているらしく、チャーハンを頼んでいた。中華料理屋では必ずチャーハンを頼む縛りができたおかげで、迷わなくていいという。メニューを見る必要すらないのは確かに楽でいいかもしれない。

料理が運ばれてくる。安藤さんが食べ始め、石川さんがその様子をiPhoneで撮影する。間髪入れずにポーズをとり、スマホを出して撮影するその澱みのなさに驚いた。やっていることはチャーハンを食べることとそれを撮影することでしかないのだが、撮影され慣れている者と撮影し慣れている者のこれぞまさしくプロのチームワークだ。横でワンタン麺をすすりながら少し感動したのだった。

店の前には行列ができていたが、味は普通だった。オフィス街だから、昼休みはいつもこんな感じなのだろう。「ゴールドラッシュで一番儲けたのは金の採掘者ではなく採掘者相手に道具その他を売った商人」という話を思い出した。

15時から、渋谷の貸しキッチンで林さんが「砂糖水の飲み比べ」をするというのでお邪魔する。

いろいろな砂糖を水道水に溶かして作った砂糖水を飲み比べるという、ただそれだけの会である。林さんは、引退したあとは砂糖水屋として店を持ちたいらしい。条件反射的に切って捨てたくなるような話だが、実質的な砂糖水であるかき氷がブームになったことを考えると案外なくはないのかもという感じもする。この世の流行りや廃りはすべてが茶番なのである。林さんにはぜひ砂糖水屋として、たとえ一時的でもあれ成功していただいて、世の中の虚しさを人々に知らしめていただきたいものだと思う。

会場でトルーさんと石井さんに初めて会う。ほかに林さん、安藤さん、自分の計5人が参加していた。大人が5人集まって、カブトムシのように砂糖水に舌鼓を打っているかと思うと、その事実だけで腹の底からじわじわと可笑しさが込み上げてくるようで味わい深かった。

17時から、新宿の珈琲西武本店でほりべさん、とりもちさんとお茶をする。

おしぼりが使い捨てのやつではなかったのが嬉しくて、おしぼりでイカを作る芸を披露したところたいそう喜ばれる。今年の2月にベルリンでこの3人が集結したことがあったので、なんとなく会の名前をベルリン会とする。ヨーグルトパフェを頼んで、お土産交換やらドイツ旅行の顛末やらについて話しているとあっという間に時間が過ぎてしまった。

お二人はこのあと江ノ島さん、ナミノリさん、月餅さんらと合流して食事に行くそうなのだが、残念ながら私はこの日のうちに岐阜まで行かなければならないのでここでさよならすることにした。ほりべさんは月末にドイツに帰るそうなので、この次に会うのはいつになるのかわからない。

一日、デイリーポータル関連の人にばかり会っていた。東京はライター密度が高い。何か企画をするにしてもすぐに協力者を集められそうなので、羨ましいことである。