ハンミョウという虫は、こちらが近づくと飛んで少し離れたところに逃げる、また近づくと逃げるの繰り返しで、なかなか捕まえたり観察したりできないのだが、さすがに交尾中は飛翔することができないようだ。
沖縄で川のほとりを散歩していたとき、一心不乱に励んでいるハンミョウのカップルを偶然発見したので、ここぞとばかりにじっくり観察と撮影をしてやった。
初夏の正午の日差しに照らされてキラキラと輝く姿が綺麗なのは当たり前だけれど、衝撃的なのはオスの牙の使い方だ。メスの背中をがっちりと咥えて、目的を果たすまでは死んでも離さないぞという強い意思を感じて、「肉食昆虫だけあってあっちも肉食系なのね」という下品な感想を抱いてしまった。