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3日粘った末に印旛沼でカミツキガメを捕まえて、食べた話

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読者はカミツキガメというカメを知っているだろうか?

主に北アメリカを原産とするこのカメは、モンスターのような雄雄しい外見のおかげでペットとして人気を博したが、現在では特定外来生物に指定されて販売はおろか無許可の飼育さえも禁止されている。

他の元ペットの外来野良動物たちと同じく、こいつが成長するととんでもなく大きくなることから、飼い切れなくなった個体の野外への無責任な放出が跡を絶たないからだ。

大きいものでは甲羅の長さが50センチほどという、「それ、ほぼウミガメじゃん」と言いたくなるくらいにまで成長するというから驚きである。

カミツキガメはその名の通り、目の前にやってきたものに反射的に噛み付く習性がある。こんなに大きくて力の強そうな生き物にまともに噛みつかれたら、軽い怪我ではすまないだろう。カミツキガメを野外に放逐するのは、公道に地雷をばら撒くのに等しい許しがたい行為だ。

違反者には『裸で水に入り、噛まれる恐怖におびえながらカミツキガメを1匹残らず回収する刑』を言い渡したいところなのだが、私がこうして国外まで足を伸ばさずとも、そこそこ気軽にモンスターハンター気分を味わえているのは、彼らの愚行の恩恵と言えなくもないので複雑だ。

ともかく、このかっこいい生き物に会いたくなった私は、捕獲に乗り出した。

 

 

カミツキガメは千葉の印旛沼周辺に多い

日本の田園風景には不釣合いなこの巨大カメが闊歩しているところをぜひとも見てみたい、あわよくば捕獲して食べちゃいたいと思った私は、友人たちとともに千葉県の印旛沼を目指した。この沼や周辺の河川、特に鹿島川の水系では、すでにカミツキガメが定着、繁殖してしまっていると聞いたからである。

推定生息数、なんと1万6千匹。

戯れに野に放たれたものたちの子孫が、新天地で着実にその数を増やしているのだから、外来種といえどやはり生き物はすごいなあと感じ入ってしまう。

印旛沼広しといえども、これだけ生息しているなら、我々に捕まってくれる酔狂なカミツキガメが少しはいるはずだ。ネット上にレポートを上げている先行者たちも、なんだかんだと苦労しつつも捕獲に成功しているようである。

楽観的な雰囲気の中、まずはカメが好みそうな場所を探すことにした。

 

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そこそこ広さがあって、水が濁っているポイントを発見したので、釣針にアジの切り身をつけて放り込む。同時に、ウェーダーを着て、タモ網を持ち、川底の泥の中に隠れたカミツキガメを捜索する。

数時間かけて探し回るも、まったく気配なし。

しかし、ここまではある程度予想していたことである。カミツキガメは、夜行性だと聞いていたからだ。

 

日が落ちてから、再度釣りによる捕獲に挑戦した。合計5本の釣竿が、適当な間隔をおいて川岸にセットされる。天気は晴れで、周辺の草むらでは、大小様々なカエルたちのたてる鳴き声がうるさいくらいに響いている。特にウシガエルの「グー・ゲー」という声は特徴的で、容易にそれと判別できた。

これはうれしい兆候だ。カエルが活動できる水温なら、カメも動いている可能性が高いからである。そして、1時間ほどたった頃、最も下流に設置していた竿が音を立てて大きく傾いだ。

「来たぞ!」

大きな声を上げて竿にかけ寄る我々。

今から思うと、探索初日のピークはこの瞬間だった。

「さあ、カミツキガメの顔を拝んでやろう!」

みんながそう思って興奮していたと思う。たぶん。

 

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バタバタと音を立てて上がってきたのは、アメリカナマズだった。

 

いや、期待はずれだったのは認めるが、決してがっかりなどしていないし、アメリカナマズが悪いのでもない。現に、一座はそれなりに感興を催した。昼間からずっと釣糸を垂れていて、初めてあがってきた獲物だったからである。ただ、上がってきたのがカミツキガメだったら、どんなにか喜び、安心しただろう。

気を取り直して釣りを再開したのだが、待てど暮らせどカミツキガメは捕まらない。

結局、その日はもう1匹アメリカナマズを吊り上げたところで解散となった。

 

 

カミツキガメを求めて雨の沼のほとりを彷徨う

翌日はあいにくの雨だった。他の人たちは幼児があったり疲れたりで帰ってしまったので、今日からは私一人での探索である。

強烈な日差しで体力をガンガン削られることがないので、野外に探索する身にはありがたいのだが、カミツキガメ探しに限って言えばどうだろか?

昼間なのに肌寒いし、夜になれば一層気温と、それにつられるように水温が低下することが予想される。そうすれば、昨日にも増してカミツキガメの動きが鈍くなることはまちがいない。せっかく冬眠から出てきたものも、また冬に戻ったのかと二度寝をしてしまいかねない寒さだ。

悪い予想は的中した。この日はカミツキガメはおろか、アメリカナマズすら釣れなかったのだ。ゴールデンウィーク明けの、水温的にギリギリな時期に来たことを後悔させられた。

 

なんの釣果もなかった2日目の探索だが、釣り人から興味深い話を聞くことができた。

雨の中、傘をさして釣りをしている人を見かけたので、物好きなお方もいるものだと、「お前が言うな」と言われそうなことを考えながら声をかけてみた。話題はもちろん、カミツキガメのことだ。この方もカミツキガメを見かけたことがあるというので、俄然食いつくようにして情報を得ようとする。

その人のいうことをまとめるとこうである。

  • カミツキガメは、釣りたくなくても年に1回くらいは釣れてしまう。
  • 漁協の人たちが駆除用の罠を設置していて、最近も5,6匹捕まえて処分していたようだった。
  • こういう川幅が広いところよりも、田んぼの用水路みたいな狭いところの方が数は多い。

特に最後の一つには驚いた。カミツキガメは大きなカメなので、自然と、川幅が10m以上あるところを中心に捜索を行っていたのだ。

その後、いただいたアドバイスをもとに探してみたが、前述のように成果は芳しくなかった。しかし、リベンジするための足がかりを抑えられたことがうれしかった。

 

 

 カミツキガメは突然に 

 翌日の天気は打って変わって快晴で、沼の畔はポカポカと暖かい陽気に満ち満ちていた。

捜索を続けてもよさそうなものだが、引き上げようかと言う気になった。野宿で2泊3日に及ぶ捜索行で疲れてきたのと

「時期的にまだ早かったのでは...6月に出直したほうが可能性は高そうだ」

という思いが頭の中でだんだん大きくなってきたからだ。

ただ、そうは言いつつも諦めきれない往生際の悪さを発揮して、最寄り駅まで移動するのに、鹿島川のそばの田んぼの脇道を歩いて用水路の様子を伺いながら移動することにした。結果的にこれが功を奏した。

水路脇の草が生い茂る道を歩いているときにそいつは現れた。

 

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ん?

 

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んんんんんん???

 

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う...う...うう......

 

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うわあああああああああ!!!

 

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なんという皮肉だろう。

2日間、あれだけ苦労して探したり釣ろうとしたりしても、気配すらなかったのに、帰ろうとした途端に道の端に転がっているんだもんなあ。

「やってらんねえよ」と思いつつも、顔には満面の笑みを浮かべて喜びを隠し切れないでいるのである。大げさなようだが、『奇跡』という言葉が頭をよぎった。これは『捕獲』というよりも『出会い』である。カミツキガメと私が、道端で偶然ばったり出くわしたという奇跡なのだ。

ともかく、道を歩いていてカミツキガメに出くわすなんて、ほぼ毎日田んぼに出てくる農家の人でも1年に1度あるかないかのことであるらしいのに、なんと運の良いことだろう。それとも、推定生息数1万6千匹というデータが出された頃よりも、さらに個体数が増えているのだろうか。

 

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ちょっと笑っているようにも見えるが、威嚇中である。慎重に手を近づけると、縮めた首を目にも止まらぬ速さで突き出して噛み付こうとしてくる。空を噛んだ口は、歯と歯がかち合う「カチッ!」という小気味良い音を立てる。

 

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腹側の造形は、私の知っているカメのそれとだいぶ違う。甲羅による防御の範囲が狭い分、手足の可動範囲が大きくてダイナミックな動きができるのかもしれない。

 

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長い首を回してこちらを噛もうとしてくるのだが、甲羅の後端まではさすがに首が届かないので、こうして持てば安全である。

甲羅のサイズにして20センチ強、大きいほうではないのだろうが、まごうかたなきカミツキガメだ!ついつい飼いたくなるのも納得のかっこよさである。

 

このとき私は一人だったのだが、この喜びを誰かと共有したくて、近くにいた農作業中の翁に話しかけた。

「このカメ、カミツキガメって言うんですけどね...うふふ、僕が3日かけてやっと捕まえたんですよ、かっこいいでしょう!」

翁は

「ははあ、よかったですね」

と言って、曖昧な笑みを浮かべて肯いたあと、どこかへ行ってしまった。

 

それでも収まらないので、「クハークハー」という威嚇の声を上げるカミツキガメを手に持って喜びの舞を舞っていると、こちらに向かって軽トラが走ってくるのが見えた。

私がカミツキガメを見せびらかすようにして持ち上げると、はたして軽トラは停車し、中から驚きの表情を浮かべた年の頃60くらいの女性が出てきた。

首を振り回してもがくカミツキガメを手に持ったまま、しばし歓談する。女性の親族の男性は田んぼでの作業中に泥の中に潜んでいたカミツキガメに指を噛まれてしまい、病院に行ったことがあるそうだ。やはり危険な生き物であることは間違いなかったのである。

 

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写真を撮ってもらった。

 

「そのカミツキガメをどうするのか」

と聞かれたので、私は正直に、もって帰って食べるつもりですと答えた。答えてから、そんなことを言ったら気味悪がられるかしらと危惧したが、彼女の口から出てきた言葉はこちらの意表を突くものだった。

なんと、道の真ん中でカミツキガメを〆るのはなんだから、農地の端まで軽トラで運んでくれると言うのだ。(特定外来生物であるカミツキガメは生かしたまま持ち帰ることができない)

距離にするとおそらく300mも離れていないのだが、水路やぬかるみなどに分断された農道の移動は大変だ。大荷物を背負い、暴れるカミツキガメを抱えたままではなおさらであり、とても助かった。

 

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カミツキガメと一緒に軽トラの荷台に乗ることになるとは思わなかった。

初夏の日差し、風を切る音、おそらくもう2度と体験しない、カミツキガメとの青春の一コマ。

カミツキガメはというと、おそらく初めて体験するであろう車の振動をものともせず、活発に動き回っていた。どっしりとした落ち着きがあって、なかなかかわいらしく思えてきた。

 

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ノッシノッシと力強く歩くカミツキガメ。尻尾の存在感の大きさがわかる1枚だ。

 

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元気に脱走しようとするのでたまに網をかけてもとの位置に引き戻す。

 

女性に礼を言って別れ、四苦八苦しながらカミツキガメを〆て持ち帰った。

これが、カミツキガメ捕獲の顛末である。ひとつひとつの出来事を思い出しながら記事を書き起こしている間も、興奮の追体験をして動悸が速くなってくるようだ。

 

 

食べる

東京の友人宅に持ち帰ったカミツキガメは、から揚げとスープにして食べた。

以下はその感想である。

 

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まずはカミツキガメのから揚げ。足の周りには肉がたっぷりとついていて、とても食べ応えがある。甘い脂肪分と、さっぱりとした筋肉のバランスがよい。肝心の肉の味はというと、噛めば噛むほどにじみ出てくるこの味は...なんともいいがたい。とても美味いのだけれど、他のものに例えようとしても、ぴったりあてはまるものがないのだ。鶏肉のようでもあり、ツナのようでもあり、一言でいうとこれはカメの味としか言いようがない。

 

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余談だが、食べているところが異常者のようで怖いと言われた。ずっと髭を剃っていなかったからだろう。

 

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こちらはカミツキガメのスープ 。にんにくとしょうがを少し入れた以外は、塩で味を調えただけである。醤油で味付けしたから揚げに比べて、まじりっけのないカミツキガメの味が堪能できるはずなのだが...。

うーん、から揚げの時ほど「美味しい!」という驚きがなかった。旨味は強い。が、その背後にある種の臭みが残っている気がしてしょうがないのだ。これがカミツキガメの匂いなのか、印旛沼の匂いなのかわからない。

前者なら、解体の際により注意を払って内蔵等を傷つけないように取り除き、牛乳にしばらく漬けるなどして改善する余地がある。

後者の場合は難しい。たとえばスッポンを調理するときには、綺麗な水の中で1週間ほど餌を与えずに飼育する、いわゆる『泥抜き』によって泥臭さをある程度は抜くことができるのだが、生かして持ち帰ることのできないカミツキガメの場合、この工程を踏むことが不可能なのだ。

ともかく、私は濃い味付けのほうが好みだった。

 

 

また捕りに行きたい

カミツキガメは日本の河川にいてはいけない生き物である。不意に出くわせば非常に危険な存在になりうることもわかった。しかし同時に、その外見は惚れ惚れするほどかっこよくて、食べれば魅力的な味のする生き物であることも間違いない。

行政は、この厄介な生き物の駆除に一層の力を入れていく方針を示しているため、うまくいけば数年で個体数は減少に転じるのだろうが、それまでにもう一度くらい会いに行きたい、あわよくば今回のよりももっと大きいのを捕まえてみたいと思っている。

 

 

 

印旛沼のカミツキガメ、無事捕獲成功

「千葉の印旛沼にはカミツキガメという、たいそう大きくてかっこいいカメが繁殖している」という話を聞いてはるばるやってきた。

魚の切り身なんかを餌にすれば案外すぐに釣れる、みたいな体験談もあったのだが、現実はそう甘くなかった!場所を変え餌を変えひたすら釣り糸を垂れても、ピクリとも反応がないのだ。初日の夜こそアメリカナマズが釣れたのだけれど、2日目からはそれすらなくなった。

「もういいやん、外来種なんていなけりゃその方がいいんだし...」

とあきらめようとするも、どうにも踏ん切りがつかず、沼のほとりをさまようこと丸3日、なんと真昼間の田んぼのあぜ道でボケっとしているところに出くわしてあっさり捕獲に成功した。

詳しいことは帰ってから記事にすることにして、まずはこの肉肉しいプロポーションを見てみてほしい。

 

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「クハ―」と息を吹いて威嚇するカミツキガメ

この状態だとわからないけれど、首はかなり長い。

目の前に敵や餌がくると、甲羅の中に格納した長い首をバヒューン!と一気に突き出して噛みつこうとするので、迂闊に手を出せない。

 

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腹側の造形が知ってるカメのそれと違う...。

 

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甲羅の後ろ方を持てば、ぎりぎり首が届かないので安全だ。

 

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こいつをどうするかって?食べるに決まってるだろ!

 

 

 

採ってきたタケノコとクレソンでスープを作った

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野外で採ってきたタケノコとクレソンが両方手元にあるので、前に蜂インザヘッド氏から存在を聞かされたタイ料理「鶏肉とタケノコのスープ」を作ってみた。レモングラスの爽やかな香りを活かした、非常にさっぱりとした味付けで、新鮮なタケノコの味を十分に引き出せる料理だった。

 

【材料】(2人分)

  • もも肉150g
  • たけのこ(水煮) 1/2本
  • クレソン 1束
  • 鶏ガラスープ 3カップ
  • レモングラス 3~4本
  • ナンプラー 大さじ1
  • 塩 小さじ1くらい
  • レモン汁 適量
  • 好みでヤングコーンを加えてもいい(今回は入れなかった)

【作り方】

  1. 鶏肉とたけのこを食べやすい大きさに切る。クレソンはザク切りに。
  2. 鍋に鶏ガラスープを煮立て、鶏肉とレモングラスを入れて弱火でアクをとりつつ煮る。
  3. 鶏肉に火が通ったら、タケノコを入れ、ナンプラーと塩で味つけする。
  4. クレソンを入れ、一煮立ちしたらレモン汁を加えて完成。

 

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副菜として、少しとうが立ったタラノメを湯がいたのを、マヨネーズと醤油で食べた。

 

 

 

竪穴式住居のそばでタケノコを掘る

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京都府南部にある山城郷土資料館というところで、タケノコ掘りが体験できるという話が舞い込んできた。しかも、体験学習とかそういうのではない。繁殖力の強い竹林によって、このままでは施設が飲み込まれてしまう、それをなんとかするために、タケノコを掘って竹林の拡大を食い止めるのを助けて欲しいというのだから驚きだ。5月初旬といえばタケノコシーズンも終盤に差し掛かった頃だが、遅咲きのタケノコに望みを託して、タケノコ掘り、もとい施設維持のためのボランティアに行ってきた。

 

 

郷土資料館を目指す

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最寄駅はJR奈良線の上狛駅である。

 

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駅前の看板に趣のある手書き地図が載っていた。

 

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こちらも味のある案内板。駅を出て住宅地を抜けるまでの、道を間違いやすいと思われるところに計3枚設置されていたのだが...

 

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緑色の埴輪の表情が...

 

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3つとも違うのがおもしろい。手書きの地図といい、手作り間満載でほっこりする演出だ。

最後の1枚は錆びた鎖でぐるぐる巻きにされていて若干不気味だったが、ともかくおかげ様で迷うことはなかった。

 

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天気にも恵まれて絶好のタケノコホリデー(平日)である。

中通り過ぎた畑にはレンゲの花が咲き乱れていて 、とても綺麗だった。

 

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1.6km歩いて山城郷土資料館に着いた。

 

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館の周辺には、人の背丈の倍ほどに伸びた、育ちすぎのタケノコがたくさん立っていて、不安を煽る。食べられるやつが残っているといいのだが...。

 

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おお、書いてある書いてある!

はるばるやってきたはいいが

「もうタケノコは掘りつくされちゃいました」

とか

「タケノコ目当てのイノシシが出たので、安全のために竹林を閉鎖しました」

とか言われたらどうしようかと心配していたが、杞憂だったようだ。

 

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受け付けでタケノコを掘りたい旨を伝えて、入館料の200円を支払い、名前と連絡先を書く。「環境整備協力事業への参加」という、小難しい名目がついている。まあ、実際にやることはタケノコ掘りなのだが。

 

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注意事項についての説明を受ける。特に、資料館の敷地外では絶対に採取しないように厳命された。タケノコはこの地域の特産品で、フェンスの向こうはきちんと整備された商業用の竹林である。この企画の実践にあたって、周囲との折衝などで苦労があったのかもしれない。

 

 

タケノコを掘る

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館の裏手に来た。右手に見えるのが、屋外展示の竪穴式住居である。

 

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そしてその周囲には迫り来る竹林が...。たしかに、これは放っておいたらいずれ全てが竹林に飲み込まれてしまうだろう。

 

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竪穴式住居を守るためにも、さっそくタケノコを探そう!

 

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地面をよく観察して、土が盛り上がっているところや、タケノコの穂先が顔を出しているところがないか調べて行く。タケノコの姿が完全に地上に露出してしまったようなものは、育ちすぎであり、固くてアクも強く美味しくないとされているからだ。

 

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ところどころにぼこぼこと穴が開いている。先人たちが、郷土資料館を竹林から守るために戦った跡だろう。

 

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タケノコの真新しい断面が残る掘り跡もあった。まだまだ若いタケノコがあるということだ。希望が見えてきた。

 

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そうこうするうちに、それらしい地面の盛り上がりを見つけた。期待を込めて掘り返してみたら、なんということだろう、発芽した栗だった。私のときめきを返して欲しい。(埋め戻した)

 

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10分ほどたった。「雨後のタケノコのごとく...」なんて言葉があるくらいだから、そこら中にボコボコ生えてるもんだと、頭の片隅に甘い期待を抱いていたが、そんな幻想は打ち砕かれてしまった。最近雨も降ってなかったしな...。

掘り跡の数から推察するに、そこそこの密度で生えていた時期もあったのだろうが、私が来る以前にも環境整備の有志たちがきちんと働いていたようだ。それはそれで、素晴らしいことなのだけれど。

といって、諦めるわけにはいかない。タケノコに限らず、目当ての生き物を見つけるために大切なのは「生息地に入ったら、見つかるまで探す」ことである。目視で探すだけだったのを、持参したクワで地表の土や落葉を掻き分けて探すようにした。

すると、

 

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お?

 

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見つけた!

表土をどかしてやるようにすると、以外にすんなり見つかった。頭を出したり地面を盛り上げていたタケノコは、朝から掘りに来ている人たちがとってしまっていたのかもしれない。

 

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タケノコを傷つけないように、優しく周囲を掘っていく。

 

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だいぶ出てきた。

 

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根元が見えてきた!

 

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根元と土の間にクワを入れる隙間を作って、

 

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テコの原理でいっきに地面から引き剥がす。

 

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ゴポッ!

という音がした気がした

 

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とれた!とれたよ!

 

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「オギャーオギャー!」という声は出さないが、正真正銘、生まれたての竹の子を取り上げた。ずっしりと重く、鼻を近づけるとみずみずしい香りを放っているのがわかる。上から下まで綺麗に掘り出すことができて、達成感がすごい。

 

コツがわかると、地面に埋まったタケノコを見つけるのはそれほど難しいことではなくなった。

 

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2本隣接して生えているのも見つけた。双子である。

 

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まずは小柄な弟を掘り出して、

 

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次にお兄ちゃんを掘り出そうとしたところ、

 

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クワの勢いがあまって折ってしまった。

 

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やっちまった...という顔である。

弟の前で兄にこんなむごい仕打ちをしてしまって、タケノコに口があったら恨み言を言われたかもしれない。折れた部分もきちんと食べるから、どうか許してほしい。

 

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疲れたので食事休憩中。

 

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午後も続けて彫り続ける。こんな形のいいやつや、

 

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すごく大きいもの(左)や三つ子(右)も見つけて、掘り出した。

 

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さすがに疲れてきた。ずっと中腰で作業する上に、土の中を縦横に走る固い竹の根を切って穴を掘らないといけないので、とても力が要るのだ。

 

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これだけ採れば十分だろう。食べる量的にも、環境整備という点でも。

 

 

魅力はタケノコだけではない

 

タケノコ掘りの話がなければこの郷土資料館に来ることはなかったかもしれない。

せっかくタケノコがつないでくれた縁でもあり、また入場料も払ったことなので、展示された郷土資料たちをしっかり見学して行くことにしよう。

 

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まずは竹林のすぐそばにある竪穴式住居。周囲の柵以外に、見たところ保護するための設備は一切なく、文字通り雨ざらしの状態である。大丈夫かしら?と思ったが、そもそも人が住むためのものなのだから、雨ざらしにしても大丈夫でなくては困る。ある意味、現物にもっとも忠実な展示といえるだろう。しかし竹林の侵攻を食い止めないと、数年内に竹で串刺しにされてしまうような気がする。

 

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すぐ近くには、余った材料も置いてあった。

 

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行きは気づかなかったが、本館と屋外展示をつなぐ砂利道にもタケノコの手が伸びてきていた。こんな押し固められた地面にまで生えてくるなんて、恐るべし、タケノコの繁殖力!

 

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館内の展示も見て行くことに。

 

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かわいらしい仏像や埴輪。

 

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日本初の貨幣である和同開珎の失敗作なんかも展示されていた。大昔には日本の中枢に程近い地域だっただけのことはある出土である。

 

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日本史の教科書で見た銅鐸の復元品が設置されていて、実際に音を鳴らすことができる。

写真で見るだけだと、いまいちどんな感じで使うのかわからないだけに、面白い体験だった。

 

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お茶の名産地なので、製茶機械などの展示もあった。

 

以上、疲れていたので細かい説明などはすべて読み飛ばしてしまったが、山城では貴重な遺跡がたくさん出土していることや、茶の製造には大変な手間がかかることがわかった。

 

 

採ってきたタケノコを茹でる

 

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タケノコは土から掘り出した瞬間から風味が落ち始めるので、疲れていたが帰宅してすぐに調理を始めた。

 

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穂先の固いところを切り落として、

 

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米の研ぎ汁に唐辛子を加えたもので2時間ほど煮込む。ボコボコボコと、面白いくらい盛大にアクが湧いてくる。

 

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手で持てるくらいまで冷めたら、皮を剥き固そうなところを切り落とす。茹でタケノコの完成である。

 

 

すでに夜中だが、食べる

 

茹でて皮を剥いた時点で夜の11時をまわっていたのだが、このまま食べずに寝てしまうなんて我慢できない。タケノコは新鮮なほど美味しいのだ。

料理が出来上がる頃には午前0時を過ぎていた。以下に載せるのは、文字通り丸一日の労働の成果である。

 

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タケノコご飯。

定番中の定番であり、絶対にはずせないメニューだ。

 

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茹でタケノコの刺身。

剥いた皮の端っこをかじってみると、なんの味付けもしていないのに強烈な旨味があって驚いた。ありのままのタケノコの味をそのまま堪能したい!という欲望を満たすために思いついた一品。

 

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タケノコのキンピラ。

私はキンピラが大好きなので、キンピラになりそうなものはなんでもキンピラ化する。風味を生かすために、唐辛子は入れていない。

 

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どれもびっくりするほど美味しい。

シャクシャクとした食感も、爽やかな香りも、舌にキュッとしみてくるような味も、どれもが目が覚めるように鮮烈だ。実際、早朝からずっと動き回っていてかなり疲れているはずなのに、横になった後もタケノコの味について反芻していたらなかなか寝付けなかった。これが、掘りたてのタケノコの力なのか!

 

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郷土資料館を助けるはずが、思わぬ素晴らしい体験をさせてもらった。なんといっても、たった200円の入館料で、タケノコ掘りから展示の見学まで存分に楽しめるのだから。

私が訪れた日にも、平日であるにもかかわらずタケノコ目当ての来場者が多数いるようだった。その中には、私のようにタケノコがなければ来館することのなかった人も含まれているはずだ。

この企画が来年も実行されるかどうかはわからないが、興味を持った人は施設維持のために人肌脱ぐことを検討されてはいかがだろうか。かくいう私も、来年もまた採りに行く気満々である。

こんなに美味しくて、人を惹きつけるタケノコが、放っておいてもあたりかまわずポコポコと生えてくる間は、山城郷土資料館も安泰であるにちがいない......(?)

 

 

 

 

上海で一風変わったペット市場やポスター美術館を愛でる

上海滞在2日目である。2泊3日の旅程とはいうものの、最終日は昼の便で出国するため、実質この日が最終日なのである。

茶市場を見て回り、買い物をするという最大の目的は達成してしまったので、この日は気楽に市内を散策することができる。同行者は他に用があるということなので、目星をつけていた万商花鳥魚虫市場と上海宣伝画芸術中心を一人で見物することにした。

 

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朝の公園をぶらついてみると、人民が太極拳や踊りの練習に興じていた。

 

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上海は地下鉄網が発達した町である。運賃も安いので、気楽に乗ることができる。

券売機にお金を入れて目的地をタッチすると、切符の代わりにカードが出てくる。

 

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車内にあった斬新な広告。チラシを取らないと吊革が使えないようになっていた。

「考えた人は頭がいいなあ」と、見た瞬間こそ感心したし面白いと思ったけれど、電車で吊革を使うたびに見たくもないチラシを強制的に渡されるのは、スマホで新しいウェブページを開くたびに誤タッチを誘う広告が表示されるのと同じくらい、ストレスフルな環境であろうと思い直した。

 

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目的地の最寄り駅で地上に出る。

駅からのアクセス方法を説明する場合、「〇〇駅の何番出口を出て北に徒歩何分・・・」というふうに表現されることが多いが、ここ上海では道の名前が書かれた標識にはほぼかならず東西南北の表記があるため、非常に助かる。

 

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このあたりは古いタイプの商店や民家が残っている地区である。

 

 

 万商花鳥魚虫市場

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第一の目的地の万商花鳥魚虫市場に到着。

花鳥魚虫市場とい名前を見て、「どんな生き物でも買える夢見たいな市場なんでは!?」と、完全に名前から抱くイメージだけで訪問を決めた場所である。

 

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市場の中に入る前から音が漏れていたのだが、中にはいると売り物の鳥や虫たちが上げる鳴き声の洪水が四方から押し寄せてきた。

「リーリーリー!チュン!チュン!ギョギョギョギョギョッ!ヴィーヴィーヴィー!」

あちこちで、客の一団と店主らしき人物が店先に陣取り、籠に入れて並べられた鳥や虫の鳴き声などについてああでもないこうでもないと品評をしているようだった(会話の内容は一切わからないためあくまで想像)。鳥も虫も狭い店先にひしめくように並べられているのだけれど、こんなうるさいところで密集して鳴いているものたちの声を判別できるのだろうか。

物見遊山の観光客の観光客らしき人たちも散見されたが、熱心に商品を選んだり買い物をしているのは当然地元中国の人々である。

 

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鳥籠に入れて並べられた鳥たち。いろいろな種類がいる。

  

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こちらはコオロギやキリギリスを扱う店。闘蟋(とうしつ)というコオロギ相撲をさせたり、鳴き声を楽しんだりするそうである。大小さまざまな種類が販売されていた。

 

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玉籠に入れられたキリギリス。

 

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竹や木で作られた綺麗な籠。どうやって使うのかわからないものも含めて、飼育用の小物類も市場内でそろえることができる。

生き物を見るのが面白くて買い物にまで頭が回らなかったけれど、改めて写真を見るととても綺麗な籠たちである。次に行く機会があれば買って帰りたいものだ。

 

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市場の中では鳥と直翅目の昆虫が圧倒的に多数派だが、金魚やグッピーなどの熱帯魚、猫や亀、観葉植物も売られていた。

生き物ならなんでも揃うというわけではないけれど、日本のペットショップとは明らかに異質な品揃えが見ていて飽きなかった。というか、品揃えを忠実に反映するなら「花鳥魚虫市場」よりも「虫鳥魚花市場」が適切な感じがした。

 

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すぐそばには食べ物を扱う市場もあった。

 

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昔ながらの販売スタイルなのであろうが、肉や魚が常温で台の上にペタペタと並べられているのにはさすがに「これ、衛生的にはどうなん?」と思った。見ている分には非常に面白いのだが、生鮮食品は市内各地にある近代的なスーパーで購入したほうが無難だろう。

 

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昼は牛肉麺を食べた。

牛肉の赤身とキノコ類をベースにしたスープで、とても優しい味だった。

 

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道端で見かけた看板。

社会主義の革新的価値観は法治主義である(だから法律を守ろう)」

と言いたいのだろうと推測できる。こういうとき、漢字文化圏の人間は便利だ。

2泊3日の滞在で唯一見かけた「そういやこの国は今も社会主義なんだったな」と思い出させてくれた物である。

 

 

上海宣伝画芸術中心

 

上海宣伝画芸術中心は、中国が今よりずっとまじめに社会主義を実現しようとしていた頃に作られたプロパガンダポスターを集めた個人美術館だ。この美術館は、個人経営ということもあって、非常にわかりにくい場所にあるのだが、私は以前からプロパガンダポスターに使われる独特の画風や強いメッセージ性が大変に好きなので、行かないわけにはいかない。

 

目的の美術館は、地下鉄の最寄り駅からそこそこ離れたところにあるため、タクシーを拾おうとした。

昨日今日と上海の街中を散策してみて気づいたのだが、この街のタクシー運転手はとにかく商売っ気がない。以前に旅行したタイのタクシー運転手とはぜんぜん違う。かの微笑の国のタクシードライバーたちは、こちらが外国人旅行者と見るや、嬉々とした表情で「タクシー!タクシー!コンニチハ!」などと叫んで客引きしてきたものだが、上海のタクシードライバーは道端で手を上げて乗車の意思表示をする客を平気で無視して通り過ぎる。道行くタクシーの後席にはたいてい客が乗っているので、需要が供給を上回って高飛車になっているということなのかもしれない。

このときも、運良く道端に停車していた空車のタクシーを見つけて「ここに行きたいんだけど」と手帳に書きとめた目的地を示したのだが、「知らねえよ、よそに行きな」という漢字ですげなく追い払われてしまった。

埒が明かないので、歩いて行くことにした。

 

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大きなプラタナスの街路樹が並ぶ、綺麗な通りを歩いた。

中国ではGoogle mapを使うことができないので、スマホの地図は役に立たない。手帳にメモしておいた住所やだいたいの地図をもとに、人に道を聞きながら、地道に目的地まで近づくしかなかった。

 

 

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で、着いたのがここである。びっくりするくらい普通のマンションなのだが、門柱に掲げられた住所は「崋山路868号」であり、事前に調べた住所と一致する。

 

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門の裏の詰め所にいた守衛に恐る恐る聞いて見る。すると、「あ、そこね」という感じで、すぐに地図が書かれた案内をくれた。対応が非常にこなれていて、フレンドリーであった。美術館側にしても、わかりにくい場所にあるという自覚はあるようだ。

 

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敷地内を地図に従って移動する。まだ普通のマンションである。

 

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美術館が入っているらしい棟の前までやって来た。ここにいたっても、どう見たって普通の住宅にしか見えない。

 

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建物の入り口に看板があった。

 

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中に入ると、今度は階段を下りろかかれた看板が。

 

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おお、目印の毛沢東の姿が!

 

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あった!

まだ展示を見てないにも関わらず、なんなんだこの達成感は。

 

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マンションの地下にあるこの美術館、決して広くはないのだが、結構な数のポスターが展示されていた。ポスター類は撮影禁止なので写真はないのだが、

・豚を増やそう!(食糧増産)

・知は力なり!(だからがんばって勉強しよう)

・15年以内にイギリスを追い越そう!(香港とか取られたからその反動だろうか)

のようなまっとうな目標を掲げるものもあれば、

・台湾を解放しよう!

・腐敗したアメリカ帝国主義は世界の堕落の中心だ!

・革命の機運を広めよう!

といった穏やかでないものもあった。

主張はともかく、どのポスターもとても魅力的で、伝えたいメッセージをいかにわかりやすく、そして力強く伝えるかを考え尽くしたヴィヴィッドなデザインが目を引いた。見るものの脳にガンガン訴えかけてくるような、危険なかっこよさを持っていて、「やはりプロパガンダポスターはいいなあ...」と一人ポスターの前で陶然としてしまった。

予断だが、展示場内にいるのはほとんど全員が欧米からの観光客で、係員も英語が堪能な人が配置されているようだった。皮肉である。

 

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撮影禁止だが、監視員にお願いしたら「1枚だけならいいよ」と以外にすんなりお目こぼしをもらえた。「作物がたくさんできたらうれしいね」みたいな内容だと思うのだが、なんともシュールな絵面である。

 

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駅まで歩いて戻る。

 

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来るときと違って心に余裕があるので、町並みを堪能することができる。低階層の古い建物がたくさん残っているのだが、、それらがプラタナスの並木に映えて美しい。

 

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愉快な落書きもあった。

 

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宿に戻る途中、静安寺というお寺に寄ってみた。見るからに立派な寺院なのだが、17時を過ぎていたため中に入ることはできなかった。

仕方なく門前も写真を撮って引き上げようとしたところ、小柄なおばさんが何か話しかけてきた。中国語がわからないと伝えようとするのだが、こちらの反応など関係なく、詩を朗読するように一定の調子で、顔をまっすぐ見つめてひたすら話しかけてくる。最初は目の前の寺について説明しようとしているのかと思い、そのうち終わるだろうと相手をしていたのだが、5分たっても意味のわからない話は続き、そのうちカバンの中から怪しげな極彩色の仏像の写真が印刷された名刺が出てきた。

「これはダメなやつだ」と思ったのと、終始こちらの反応を無視してしゃべり続ける態度にイライラしていたので、立ち去ろうとしたところ、なんとシャツの袖をつかんで引き止めようとするではないか。こちらがドキッとして立ち止まると、相手は袖を手を離して、またもとのように詩の朗読が始まる。話を聞いている隙に背後から財布などをスられるのではないかと、ポケットやカバンには神経を尖らせていたが、仲間が現れる気配もない。

袖をつかまれた瞬間こそ、そこまでして話を聞かせようとする相手の意図に多少の興味も湧いたのだけれど、立ち去ろうとするたびに同じことが何度か繰り返されるうちに、この状況にウンザリしてきた。こっちは慣れない土地の喧騒を一日中歩き回って疲れているので、早く宿に帰って休みたいのだ。

意を決して、先ほどよりも足早に立ち去ろうとする。相手はやはり袖をつかんできたが、それをさっと振り払う。後ろでさきほどよりも大きな声で話を続けていたが、追いかけてきそうで怖いので、振り返らずに道の向かいの公園まで走った。幸い、諦めてくれたようだった。

 

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公園には猫がいたので、しばし彼らと戯れて殺気立った心を静めた。

 

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上海でも、猫は人気者である。

 

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日が暮れてから、外灘(ワイタン)の歴史的建築を近くで見ておこうと思い、出かけることにした。夜の一人歩きはそこそこ不安でもあったのだが、結果的に妙齢の女性に怪しい客引きをされる以外にはこれといったこともなかった。

建築物はどれも素晴らしいものばかりで、対岸の振興開発区域とは対照的な、上品なライトアップがその美しさを引き立てていた。

 

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川岸の堤防の上には、向こう岸に林立するビル群が顔をのぞかせる。これはこれで、カラフルで綺麗な上に最高に成金趣味な感じがして好きだ。

 

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道路交通について非常に柔軟で横着な振る舞いを見せる上海の人民も、交通整理の公安警察官が立っているところでは、みんなお行儀よく信号を守る。

 

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 外壁小路の足場が竹でできていて、オリエンタルな雰囲気をかもしていた。

 

翌日は、朝に荷造りをして、同行者とともにタクシーで空港に向かい、昼の飛行機で帰国した。両手で数えられるほどのスポットを訪れただけだけれど、ド派手な極彩色にライトアップされたビル街あり、ヨーロピアンな石造りの建築群あり、雑然とした住宅地や市場ありのなんでもありな感じが最高に面白い街だった。次に来るときは今建設中のビルは完成しているかしらと、早くも再訪を考えているのだった。

 

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市場で買った茶器。中国茶のことももっと知りたい。

 

 

 

上海の茶市場と激辛四川料理

「上海の茶市場などに行ってみようと思うんだけど、一緒にどうかね」

知人のそんなお誘いをもらったのは、4月も半ばを過ぎた頃である。職を辞して約2週間、せっかく時間があるのだから久しぶりに外国なぞに行ってみようかしらと思っていた折も折、二つ返事で行きましょうということになって、いそいそと着いていったのだった。

昨年は台湾の台北を旅行して、食事の美味しさやらごちゃごちゃとした町並みの魅力やらに感激した。だから同じ中国文化圏である上海にも大変な期待をしていたのだが、果たして、上海も台北に輪をかけて面白いものたちにあふれた町だったのである。

 

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タケノコのように経済成長を続ける中国の中でも、特に景気のいい街が上海であると聞いていたから、さぞかし活気があるのだろうと思っていたが、空港から市街地へ向かうタクシーの窓から見ただけでもそんな雰囲気がビシバシと伝わってきた。

なんせ建設中のビルの多いこと多いこと、そこかしこに建設用のクレーンが林立しているのだ。何度も上海に来ている同行者は、来るたびにどんどん街の姿が変わっていくと言っていたが、さもありなん。

その反面、近代的で個性的なデザインの高層ビル群の谷間に、古めかしく赴きある外観の洋館などがちらほらと混ざっているのも印象的だった。上海にはかつて欧米各国の租界があったため、当時立てられた欧風の建物が今も多く残っているのだ。

日頃、感じのいい古い建物が耐震性やらの問題で取り壊されるのを歯噛みして見送っている身としては、うらやましい限りである。

 

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宿の近くでも何かの建て替えをやっていた。

 

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茶市場は宿の近くであったため、余計な荷物を置いて歩いて行くことに。

道を歩いていて面白いと思ったのは、日本では滅多に見ない電動の原付がたくさん走っていることだ。ほとんど音を立てずに近づいてきて脇をすり抜けて行くので、ヒヤッとすることもあったが、運転者はまったく気にも留めていない様子。大らかだなあと思う。

他にも、カードをかざすとロックが外れて使えるようになるレンタサイクル(乗り捨て自由)なども町中にあふれている。非常に便利そうだから、是非日本でも導入してもらいたい。

 

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目的地の茶市場、天山茶城。

3棟建てのビルの中に茶器や茶葉その他、茶に関する品物を商う店がぎっしりと詰まっている。

 

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ビルの中は、爽やかな茶の香りが立ち込めていた。どの店の店先にも、たくさんの種類の茶葉のサンプルを置かれていて、目移りがする。春は新茶の季節だからだろうか、店先に置かれている茶は、綺麗な緑色の緑茶が多いようだった。

中国茶といえば、烏龍茶のイメージが強いので、中国茶=発酵茶のことだと思っている人が多いのではないだろうか(私はそう思ってた)。実はそんなことはなくて、中国でも、茶は無発酵の緑茶で飲むことの方が多いんだそうである。一つ賢くなった。

 

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こちらは、茶葉だけでなく乾燥させた花(花茶などにするのだろうか)や漢方を売っている店。

他にも、茶器を売る店、茶を入れる化粧箱や包装紙を扱う店もあり、中国茶に関するものならないものはないのではないかと思うくらいの充実振りだ。

 

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せっかくだから茶道具を買おうと思い、いかにも道具屋のおっさんという感じの店主が番をしている、ひなびた店に入ってみた。

壁には棚が作り付けてあって、形も色もさまざまな大小の急須がたくさん並べられている。丸いのもいいし、平べったいのも面白いなあなどと思案しながらそれらを眺めていると、店主がベラベラと何か話しながら、次々と棚から急須を出して、台の上に並べ始めた。

中国語が堪能な同行者が前に立って話を聞いてくれたが、最初は店主が何を言っているのかよくわからない様子であった。そうこうしている間も、店主は急須を並べ続ける。

店主が急須をガラス製の台の上に置くたびに、コトンッ、コトンッと陶器を置くにしては派手な音が響いて、こちらは少し不安になる。同行者は店主に何か話しかけていたが、私は中国語がまったくわからないので、「案外適当に扱うものなんだな」などと思いながら、黙って眺めている他にできることがない。

そうして、私が内容を感知しない一連のやり取りが済んだ後、元の価格から大幅に値引きされた値段で急須が買えることになった。市場でのやり取りは、なんとも奥が深い。

 

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気に入った道具を安く買えた我々は、ホクホク顔で茶市場を後にして、夕飯を食べるために四川料理屋に向かった。

四川料理といえば、とにかく辛いんだろうなという先入観があった。実際には辛くない料理もメニューに上げられていたのだが、辛い辛いというイメージが先行してしまって、とにかく唐辛子が大量に入った料理ばかり注文してしまった。

上の写真の料理は、鶏の軟骨のから揚げが唐辛子やにんにくの山の中に埋もれた状態で供される料理である。

 

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こちらは、油に浸した唐辛子の山の中に魚を漬け込んだもの。

どちらも、唐辛子の山の中から可食部を掘り出して食べるタイプの料理である。

 

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豚肉ときゅうりの唐辛子炒め。

 

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豚の血を固めたものや内臓を、唐辛子と山椒が入ったスープで煮込んだもの。

他の3つの料理は、辛いながらもたいへん美味しく、ヒイヒイ言いながら食べたのだが、この最後の一品だけは厳しかった。唐辛子とは毛色の違う、山椒のスーッとする、粘膜に滲み込んでくるような辛さが、口、鼻の奥、喉、食道と、食べ物の通り道を順番に焼き尽くしていくのだ。

まさに辛さの暴力。ビールや水で舌を休ませながら食べ勧めたが、完食することは諦めた。これでも観光客向けにマイルドにされているらしいのだが...。

 

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まだまだ夜は長いので、夜景を見るためにタクシーで移動。

昼は大人しかった高速道路は、夜になると、なんと青く光り始めるのである。

「この街のイケイケっぷりをアピールするために、高速道路を青く光らせようと思います」

なんていう企画を会議で出したら、日本なら道路ではなく上司の顔が青くなりそうだが、上海では実現してしまうのである。軽はずみな発想に全力で投資できるなんて、楽しい街だなあと感心する。

 

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通った区間はずっとこんな感じで光っていた。

 

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足湯のある展望台に来た。

 

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お湯は少しぬるい。

 

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有名なテレビ塔が見える。

カラフルな上に、ビルの外壁に馬鹿でかい文字(しかも漢字)が映し出されたりするので、見ていて飽きない。

 

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ビルの壁面を使って自己主張しまくるので、とにかく派手。

 

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川を挟んで右手に見えるのは、外灘(ワイタン)と呼ばれる、歴史的な建築物の残る地区である。こちらは、ライトアップの仕方がずっとお上品である。

 

けばけばしいライトアップだが、ここまで派手だと、逆に気取ったところがない。大阪に住んでいた頃に初めてスーパー玉出を見たときも驚いたが、上海の夜景は同じ発想で規模を数千倍に拡大したようなものであり、ただただ「すごいなあ」と感心することしかできないのである。

なおライトアップは10時で示し合わせたように(実際、示し合わせているのだろうが)消灯されるため、それ以降は幕が下りたように真っ暗になった。

 

 

 

上海のスーパーマーケットのスッポンとウシガエル

 

国内でも国外でも、旅先ではできるだけスーパーマーケットを覗いてみることにしている。

そこで売られている食品の中には、普段自分たちが目にしないものが紛れ込んでいることが多々あり、現地の食文化が垣間見えて面白いからだ。

店の内装や雰囲気がどこでもさほど変わらないことが多いのも、スーパーの利点だといえる。

これがあからさまに怪しげな市場などであれば、我々はその雰囲気に飲まれてしまって、そこに並べられた品物一つ一つが自分にとって非日常的なものなのか、そうでないのかにまで心を配ることができないだろう。それはそれで面白いことではあるのだけれど。

スーパーマーケットは、その没個性的な背景でもって、注目すべき点だけを浮かび上がらせるための舞台装置なのだ。

 

 

先週末に2泊3日で滞在した上海のスーパー(カルフール)も、期待を裏切らずに強烈なのをかましてくれた。

特に目を引いたのが、スッポンとウシガエルである。

上海では面白いものをたくさん見てきたので、そちらは追々まとめていくとして、まずはこいつらを見てほしい。

 

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しれっとした顔をして鮮魚コーナーで泳いでいたスッポン。

左の水槽のやつが358元だから、1元=16円として5728円/500g、100gあたり1146円(!)の高級食材である。

 

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産地によって値段がだいぶ上下するのも、こだわりが感じられて良い。

値段相応に味に違いがあるものなのか、いつか食べ比べをしてみたいと思う。

 

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視線を下に下げると、そこにはひしめき合うウシガエルたちが。

まったく動こうとせず、大人しくしている。

 

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こちらはスッポンに比べてグッとリーズナブルになって、19.8元/500g。100gあたり63円くらいである。

 

鮮魚コーナーにはこの他にも、よくわからない魚やらがたくさん並べられていて、「売れそうなもんはとりあえずなんでも並べとこうぜ」という力強さみたいなものが感じられてよかった。

スッポンは以前に川で捕まえて食べたことがあるのだが、ウシガエルはまだ食べたことがない。ちょうど今年の夏に捕まえてやろうと思っていたところなのだが、日本人から見て野食・奇食といわれそうな内容の記事も、中国の人たちからすれば単なる節約術の記事にしか見えないのかもしれないと思った。