うみねこ博物堂で昆虫標本を買いました

仕事で東京に行った帰りに、少し足を伸ばして以前から気になっていたウミネコ博物堂に行ってみた。

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店内に入ると、狼の被り物を身につけ、尻に尻尾を生やした人物が店内を物色していた。なんだなんだ、ここは客までおかしな生き物なのかしらと思ったが、話を聞くと近くの雑貨店で開かれている狼フェアの宣伝でその格好をしているとのこと。しょっぱなから強烈な一撃をかましてくれるものだ。

店内には昆虫、骨、種子の標本に加え、雑貨や書籍も陳列されている。わかっていたことだが、店内に入るとあれも欲しいこれも欲しいと目移りしてしまうので難儀した。陳列用の標本箱とにらめっこして、なんとか選び出した2匹の昆虫標本を紹介したい。

 

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1匹目はインドネシア産のホウセキゾウムシだ。

夏に見に行った伊丹市昆虫館の「きらめく昆虫展」でも展示されていた昆虫だ。展示を見たときは、いつか自分の部屋にこんな綺麗な昆虫を飾りたいなと思ったが、意外と早くに叶ってしまった。

 

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▲青緑色に光っている部分は、鱗毛と呼ばれる小さなうろこ状の毛が集まってできている。

 

 

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2匹目は中国湖北省産のカブリモドキだ。最初はオサムシかと思ったのだけれど、よくみると上翅の後端が二股に分かれているので、同じオサムシ科のカブリモドキの仲間だと思われる。

オサムシ科の昆虫には、キラキラと輝く色彩豊かな種が多く、歩く宝石との呼び声も高い。さらに、注目したいのはその形だ。頭から突き出た大顎、紡錘形の腹部に掘り込まれた個性的な凹凸、長い手足、地上を走り回りながら餌になる昆虫を追いかけることに特化しつつ、最大限におしゃれをしている。まさに美しさとかっこよさを兼ね備えたミラクル素敵な昆虫なのだ。中でも、中国奥地に生息するカブリモドキはトップクラスの美しさを持つ種である。

 

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▲肉食昆虫であることを誇示するような、獰猛そうな大顎。クワガタムシの大顎が主として身内同士の喧嘩に使われるのとは違い、オサムシの仲間の牙は獲物を捕食するためにある。

 

あまりに素敵な虫たちがたくさん売られていたので、とっておきの2匹を選ぶのには苦労した。こんな店が自宅近くにあったら、間違いなく収入が入るたびに散財してしまうだろう。虫を買い足すのは関東に遠出したときの楽しみにするとして、仮置き用のタッパーに入れられたカブリモドキのために箱を作ってやることにしようと思う。