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イノシシの掘った穴

有害駆除の罠を設置するために、久々に山に入った。

あっちこっち鹿の足跡だらけなのは一月前の猟期中と変わらないのだが、目を引いたのは、以前はなかったイノシシの痕跡がやたらと増えていることだ。

下の写真のように、ユンボでも使ったのかと思うほど地面がぼこぼこに掘り返されている。これは、イノシシが餌になるミミズなんかを探して土を掘り返した跡なんである。

イノシシの繁殖期はだいたい1月から3月頃である。この期間、雄のイノシシはろくにものも食べすに交尾相手の雌を探し回るので、がりがりに痩せてしまう。私はまだこの時期のイノシシを捕ったり解体したりしたことはないのだが、聞いた話では、11月頃に捕れたものに比べて悲しくなるくらい皮下脂肪の層が薄くなっているそうだ。

それだけではない。この時期の雄は、フェロモンの関係だとかなんだとかで、肉からなんともいえない嫌な臭いがするそうである。

ここまで酷評されると、逆に食べてみたくもなるが、ともかく繁殖期の雄イノシシは猟師にとってありがたくない獲物なのである。

話を元に戻すと、4月といえばそろそろ繁殖期も終わって久しい季節だ。森の中のそこかしこに空いた穴は、繁殖期明けの雄イノシシが、食べ物を探し回った跡なのかもしれない。そんなことを想像したりした。

フィールドの痕跡の変化が、動物の生活の移り変わりを反映しているようで、おもしろい。

跡を辿るのが面白くて山の中を歩き回っていたので、罠を5つほど持っていったのに、日が落ちるまでに2つしか設置できなかった。

 

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▲木の周りを重点的に掘り返した跡

 

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▲大きな足跡もあった